その他種類トリュフの特徴

■スコルツォーネ(Tuber aestivum)は、はっきりとしたイボイボ子殻を持ち、ざらざらとした触感で、色は黒から茶色。そして、基本体はぼんやりとした黄色からヘーゼルナッツ色、無数の白っぽい脈が走りマーブル状になっています。
他のトリュフに比べ、気候や土壌条件に左右されず、ヨーロッパを越え北アフリカやトルコまで様々な地域の広葉樹に共生し育ちます。5月から晩夏にかけて熟します。

■ビアンケットやマルツオーロ(Tuber borchii or T. albidum)は球状で、欠けや空洞がなく、直径5センチを超えるものはまれなトリュフです。
薄く滑らかで艶のない子殻をもち、色はくすんだ白、薄い茶黄色、もしくは赤茶色。紫もしくは赤みのある茶色の基本体で、白っぽい、または赤味がかった白色の脈が走っています。

広葉樹に共生し、時に針葉樹にも共生します。土壌はゆるく砂質を好みますが、石灰質や粘土質でも育ちます。様々な土壌や気候条件に適応する能力があるので、いたるところで共生し、ヨーロッパ各地で見つかります。イタリアでは、2月から3月にかけて採集されます。

■冬トリュフ。その名前からもわかるように、冬トリュフは寒い時期に熟します。球形で、わずかにイボイボで黒か青味がかった黒色の子殻を持っています。基本体は茶色がかった灰色かくすんだ灰色で、白色の脈が走っています。土壌深くを好み、粘土質や淀んだ水、針葉樹林のような高いPhにも耐性があります。

■滑らかな黒トリュフ(Tuber macrosporum)は、9月から12月にかけて採集されます。
しばしば、同じ場所から1~6センチぐらいのものがいくつか見つかります。
球形で、赤茶色や黒っぽい子殻を持ち、数多くの平らな多角形のイボがぎっしり並んでいるため、滑らかな表面に見えます。基本体は、はじめは白茶で、だんだん色あせた茶色になります。白い脈がたくさん走っており、空気に触れると薄い茶色になります。白トリュフと生息地が似ていますが、より水不足に耐性があります。

■麝香トリュフ(Tuber brumale var. Moschatum Ferry)は冬トリュフのひとつで、同じ共生植物と分布領域をもちます。大きさは小~中サイズで不規則な形をしています。子殻は暗色、時に赤っぽく、触れるとすぐ取れてしまう小さなイボがあります。灰色もしくは茶色の基本体は、太く白い脈が走っています。2月から3月にかけて熟します。

■鉤状トリュフ(Tuber unicinatum)は、フランスでブルゴーニュトリュフもしくはシャンパーニュトリュフとして知られ、秋に採集されます。スコルツォーネと同じ種に属し、顕微鏡で見ることが出来る、胞子上にあるフックによって見分けられます。

■Tuber mesentericumは、一般的な黒トリュフであるmelanosporumに似た形状ですが、通常少々小さめでときに腎臓のような形をしています。黒か茶色の子殻は平らなイボ状です。基本体はぼんやりした黄色から青灰色などで、迷路のような薄い色の脈が走っています。
9月から冬のはじめごろに熟成し、春まで育つものもあります。