トリュフ香料、トリュフフレーバーというものについて、考えてみましょう。
トリュフ塩、トリュフオイル、トリュフバター、ソース、チーズ、パテ、小麦粉、米、タリアテッレ、詰め物のパスタ、お菓子、その他もろもろのトリュフ風味食品に香料が使用されています。
トリュフ風味の加工食品には、コストのためや、生産工程のうちで変化していく香りや風味を補うために、合成のトリュフ香料が使用されます。この物質は本当のトリュフ菌類が生産した香気物質ではありません。菌類が生産した物質と同じものを化学的につくった物質です。 自然のトリュフにはおよそ80種もの有機化合物が含まれており、これらがトリュフの香りを構成しています。そのうちのいくつかの物質がトリュフらしさを表す特徴香となっています。人工トリュフ香料は、主だった数種類の香気物質だけをブレンドしたものです。本物のトリュフの香りを構成する物質の種類に比べて、はるかに単純なものになっています。
たくさんのトリュフ風の商品はこのトリュフ香料を含んでいます。これは違法ではなく、また健康に害もありませんが、アルバの白トリュフのような複雑な香りはありません。とはいえ、メーカーごとに香料のブレンドの複雑さを変えたり、本物のトリュフの含有量を増やしたりなどの方法で、なるべく本物の香りに近づけようという努力をしている商品もあります。
本当のトリュフを手に入れたり、レストランでタリアテッレに湯水のごとくトリュフをかける余裕がないと思っている人々にとっては、この小さなトリュフの香りのボトルを家にお土産として持ち帰るのは楽しいことに違いありません。
しかし、特に白トリュフを味わうのに最もすばらしい方法は、フレッシュトリュフをその土地のやり方で、また、シェフの想像力を働かせ作った一品で味わうことでしょう。