家庭でのトリュフの保存とクリーニングの方法

トリュフ業者固有のチェック柄
トリュフ業者固有のチェック柄

「トリュフの保存はどうしていますか?」レストランの友人のこのように聞いたことがあります。その答えは「あなたの記憶の中に保存しましょう」という返答でした。
この一見おかしな回答に真実があります。2~3日で香りや風味の記憶の鮮明さが消えてしまうため、トリュフを最後に味わったときの幸せな記憶や、次のシーズンを待ち遠しく思う気持ちが大きくなります。そういったものが「台所のダイアモンド」の価値を作っているのです。
でも、実際の話として、物理的にトリュフはどのようにして保存すればいいのでしょう。


フレッシュ黒トリュフ
フレッシュ黒トリュフ



トリュフの加工
トリュフの加工

ほかの生鮮食品と同様収穫後すぐ、少なくとも2~3日以内に味わうのがベストなのですが、一週間ぐらいの保管方法はそれぞれの種類で存在します。
*チルドで保管。温度は低すぎてはいけません。理想的な温度は3~6度。
そうすることで劣化を防ぎます。

まず、何に入れるかという点において。たいていの専門家は密閉容器に入れるのがいいと言っています。最もいいのはガラス素材。そうやってトリュフを他の食品から分離することで香りが他の食品に移ったり分散するのを防ぐことが出来ます。また逆もしかりでトリュフの香りを冷蔵庫内の他の食品に移さずに済みます。トリュフは生きているのですから、閉じ込められると嫌がると主張する者もいます。彼らはは3~4枚もの紙でトリュフを包んでトリュフの強い香りが他の食品に移らないようにしています。
*他のアドバイスとしては真空包装があります。そうすることでトリュフは最善の状態で1週間どころか10日間ほど保存できようになります。

白トリュフに対してはこれ以外の適した方法はありません。黒トリュフに関しては、調理向きということもあり、もう少し保存方法の種類があります。
たとえば、しっかり洗浄して、しっかり乾燥させた後、細かくしてウォーターバスを使用して、溶かした最高級のバターに混ぜ合わせ、密閉容器に入れます。こうやってつくられたトリュフバターは結構長期間使用できます。EXVオリーブオイルに保存するのはお奨めしません。すぐだめになるからです。
トリュフの劣化は遅くなるのですが、オイルのほうがだめになります。油くさいオイルになってしまうということは、中に入っているトリュフもだめになるということです。それから、これはたくさんの地方で伝統的に行われているのですが、お米と一緒に保管するというのもお米の脱水効果でトリュフが乾きすぎてしますのでお勧めしません。最後になりますが、ピエモンテの黒トリュフについて書いた人物が、(エリオ・アルキメデ/アリアーノ・テルメ 2010)がフランス、とくにプロバンス地方でペリゴールトリュフに対して行われていた保存方法を教えてくれています。それはイタリア、少なくモンフェッラートでも行われていた保存方法です。トリュフを遮光ガラスもしくはテラコッタに塩とともにいれ、密閉した後110度で何時間か殺菌します。その後ウールの布の中で冷まし、ワイン貯蔵庫に保管します。このプロバンス人は述べています。「この方法だと黒トリュフを長期間、数年ぐらいは保管できます。」

トリュフの掃除に関しては、黒と白どちらも固めのブラシ、絵筆と湿った布を使う方法が良いです。それらを使い、外皮の割れ目やひだに詰まっている泥をとります。更に、腐りかけの部分や虫くいなどを小刀で取り去ります。
白トリュフは、必要であれば使用前に冷水で洗浄します。その後ブラシをかけ、少なくとも10分はそのまま置きます。黒トリュフはきれいにした後、そして調理の直前に冷水か温かめの流水ですすぎ、完全に乾かします。もっとも重要なことは、水が絶対に内部に入らないようにすることです。水が入ると香りが弱くなってしまいます。