トップ > コラム > 地中海太郎の地中海紀行(連載は終了しています)

地中海太郎の地中海紀行(連載は終了しています)

  • はじめに

    本書は、筆者の1965年~2001年のおよそ35年間にわたる旅行体験記ともいうべきものである。若いときは自身の将来に備えて見聞を広げよう、また好きな美術館を訪ねたい、歴史的古都を旅行して見聞を広めたいなど、動機はいろいろあった。旅行を始めた頃は、地中海というよりも、好んでドイツ、フランス、イギリス、...

  • 1. イタリアとそれを取り巻く地中海世界

    <イタリアとそれを取り巻く地中海世界>

    イタリアを語ることは、同時に周辺を取りまく海洋とのつながりを抜きにしては考えられない。日本と同様に南北に長いこの国は、現在の交通事情からすれば大半の場所から1時間そこそこで海洋に出られるのである。トレンティーノやアオスタなどの海洋から...

  • 2. イベリア半島からプロヴァンスまでのドライブ

    スペインのカディスから始まってコスタ・デル・ソル(太陽の海岸)、コスタ・ドラド(黄金の海岸)、コスタ・ブラバ(勇者の海岸)そしてコートダジュール、リヴィエラを経てティレニア海、イオニア海、アドリア海からギリシャ、トルコ、シリア、レバノン、さらに北アフリカのエジプトからモロッコに至るまでがいわゆる地中...

  • 3. イタリアの海岸線を完走するドライブ

    <リヴィエラをジェノヴァまで (ふたたびイタリアにもどって)>

    マントンを過ぎれば隣り合うヴェンティミリアは指呼の距離にある。ここからイタリアであり、食生活には必ずパスタ類がついてくる。長い間フランス料理を食べ続けた後にイタリアに入り、パスタに出会ってほっとする思いは小生の...

  • 4. 旧ユーゴのスロヴェニアとクロアチア、そしてギリシャ

    <スロヴェニアとクロアチア>

    トリエステの港湾都市を出ると間もなく30分前後で旧ユーゴに属したスロヴェニアの国境に到着する。2000年の新緑の頃、妻とスロヴェニア、クロアチアの市場視察に出かけたことがあった。我々はこの時、まず車でトリエステから一旦スロヴェニアに入り、そして...

  • 5. イスラムとビザンチンの地中海を巡って

    <永遠の憂愁、遊牧の民ベドウィン族>

    世界中にはベドウィン族以外にも遊牧の民があるだろうと思われるが、ベドウィン族ほど気位の高い人種はいないのではないだろうか。シリア砂漠から南下してアラビア半島そして北アフリカ一帯に及ぶ地域に、ベドウィン族は広く分布している。
    ...

  • 6. 旅の実践論

    <レンタカーの利用方法と問題に対する対処法>

    旅行の手段としては、長距離は飛行機を利用し、目的地に着いたときから電車やバス、タクシーを利用することになるが、運転に自信があればレンタカーで移動するのが最も便利に思われる。空港に到着したら、レンタカーを借りて荷物をトランクに放り...

  • 7. 美食について

    この世に生を受けて生きる喜びと感じられるものは、夢に向かってこれを実現すること、森羅万象に至る感動のひと時を心の通う友と杯を交わすこと、快眠をむさぼること、素敵な異性とデートすること、うまいものを食べうまい酒を飲むこと、など無数にある。

    しかし、生きていくために最も必要とさ...

  • 8. 地中海における興亡の歴史について

    地中海における戦争の歴史ほど世界史上に強く影響を及ぼしたものはないであろう。古くはペルシャの遠征によるペルシャ戦争、いわゆるサラミス・ミレトスの海戦があり、スパルタとアテネの間のペロポネソス戦争、名将ハンニバルによるローマとのポエニ戦争もまた数次にわたる大戦であった。ポエニ戦争は、現在のチュニジアの...

  • 9. ヴァイキングの活躍と地中海の関わりについて

    日本人にはヴァイキングといえば、スカンジナビア地方を根拠地として北海やバレンツ海を放火略奪などの殺戮行為を専らにした海賊というイメージが強く、それ以外のことについては知られていない。つまり日本人は蒙古襲来については知っていても、ヴァイキングの日本侵略はなかったので教科書に載ることも無く、彼らについて...

  • あとがき

    本書は2002年1月に書き上げたものである。地中海フーズ株式会社が2004年6月に創業10周年を迎え、これを記念して刊行することにした。内容については、この2年の間に変化したものもあるが、あえてそのままにしている。走行距離も2年間で約1万キロメートルは増えただろうかと思う。本書で「・・・・には行って...

ページの先頭へ

facebook instagram twitter